2024年も終盤に差し掛かってきました
ビジネスという観点でいうと今年も各業界様々な変化が
というより業界の垣根自体もますますなくなってきた感もあります、
そんなビジネスの環境において最も参考になる情報とされるのが
人口動態であるとも言われます、
超高齢化社会へと向かう日本、国内マーケットの限界を鑑みて
グローバル展開を進める企業も少なくありません、
そして、この人口動態の変化は労働環境にも影響を及ぼします、
人材関連企業はこぞって労働力不足を挙げるわけですが、
しかし、働き方が大きく変わってきているかというとそうでもない、
ただし、間違いなくこれまでの働き方のみでは国内の産業を維持することが
先々難しくなってくる可能性があります、
キャリアモデルという考え方
そこで重要になるのが、キャリアモデルという考え方ではないかと。
単線出世型のキャリア観は終身雇用精度の終焉により終わりを告げました、
その文脈の中で副業解禁がなされたわけですが、以前ほど騒がれることも少なくなりました、
ブームと言うより、本質的に社会に定着したという見方もあるかもしれませんが、
現状そうなっているとは言い難いのではないかとも感じます。
かつ、副業においても時間の切り売り的な働き方になった場合、
当然仕事を通じて関わる人が増えることは大いに起こり得るところですが、
自分自身のPLは少し増強されても、BSいわゆるキャリアにおける資産を増やすための
固定資産が増えるかと言うとそうではないのではないかと。
では、キャリアパーツとは、ということになりますが、
キャリアを大きく3つのパーツで捉えましょう、というものです、
例えば、企業経営者、YOUTUBER、BARのオーナーというパーツで想定します、
企業経営者とYOUTUBER間では企業経営者としての経営経験がYOUTUBEの運営に活き、
YOUTUBEでの配信がビジネスにおけるリード獲得にもつながる、
YOUTUBERとBAR間においては、YOUTUBEでの配信を見てあの人に会いたいとなってBARに人が訪れる
BARでの様々なエピソードがYOUTUBEでの配信のネタになる、
企業経営者とBAR間においては、経営者仲間が集まる場にBARがなる、商談をBARでリラックスしながら行う、
BARで出会った方々とのビジネスにおける共創が行われる、
各パーツから得られる固定資産を通じて、流動資産が肉厚になる。
実際に各界でご活躍しておられる方々をキャリアという観点で捉えてみると
比較的、このキャリアモデル的なキャリアを持たれていることがあります、
今後はキャリアパーツとしてエッセンシャルワークに関するものも増えるのではないかと、
実際にそれがますます行いやすくなる環境になりつつあります、
キャリア観を変えるAI
その環境を創り出しているのがAIです、
1万時間の法則なるものがあり、何かを1万時間行うことでエキスパートになれる
そのような意味合いであったかと理解しておりますが、それは経験の重要性を示唆していると思われます、
AIは様々な人の様々な経験を内包し、特定のインプットに対してそれらを統合して
最適と思われるアウトプットをしてくれるわけですが、
いわゆる西洋哲学的なロジックで組まれた経験値の集合体ということができます、
東洋哲学的なロジックでAIは創れないのか、その議論も興味深いですがここでは割愛します、
つまり、これまでに比べると圧倒的に短い時間で一定のレベルのアウトプットができる、
AIが人の仕事を奪う、現代版ラッダイト運動が起きるのでは的な話もありますが、
アウトプットまでの期間が短期化されることで生まれた時間をどのように活用するか、
その世界観の中で、キャリアモデル的なキャリアを歩むことの実現可能性は高まっています、
一つ、誤解なきように説明をさせていただきますと、体験の集合体であるAIのある世界において
1万時間の法則はもはや当てはまらないのか、というとけしてそういうことではありません、
わかり易い例で私が趣味で行っている靴作りの例を挙げます、
靴作りの工程はプロの職人さんでも素人でも大きく変わることはありません、
そこには構造的な制約条件があるからです、
しかし、同じ構造で創っているにも関わらず、完成した靴のクオリティは全く異なる
そこには圧倒的な経験の差が現れるわけです、
ゆえに例えば生成AIを活用するとなった際にもその道具を使いこなすスキルには
経験値による差が生まれるはずです、
ホワイト、ブラックなどということもしばし叫ばれる世の中ではありますが、
いつの時代も一定の根性は大事なのではないかというのが個人的な見方です、
キャリアモデルの利点
さてさて話しを戻します、ある企業が調査結果を先日公表していました、
結論「キャリアに対するビジョンがある方が成果が出やすい」というものです、
キャリアモデルはまさにキャリアのビジョンを定めることが一丁目一番地なわけです、
その必要性を指し示すかのような調査結果であるとうれしくなりました、
著名な山口周さんの著された「クリティカルビジネスパラダイム」という書籍にも書かれている
まさにクリティカルビジネス=社会運動にあたります。
社会運動というのは初期のタイミングでは激しい共感、そうではない反応と万人受けするわけではありません、ある程度思考を深めている人ではないと理解ができないのかもしれません、
しかし、なんとなく皆心のどこかで「このままだとこの先々どうなるのだろうか」などと
ふと感じることはあるはずです、人口動態は嘘をつきません、確実に顕在化する課題です、
キャリアモデルの良い点を挙げさせていただきます、
全産業的にイノベーションが求められる昨今において、0次情報、1次情報、2次情報の組み合わせが重要であるとも言われます、キャリアモデル的なキャリアにおいては、これらの情報の中でも特に1次情報の取得数が増えることが想定されます、それはイノベーションの着火剤になることも考えられるわけです、
また、生成AIの話しをさらに少しさせていただきますと、生成AIはプロンプトを入力して実行するわけですが、自分が気づいていないこと、知らないことは当然プロンプト化できないわけで、
体験知が増えれば増えるほどプロンプト化できることが増えるわけで、それは個人でももちろん
まして組織全体の経験値が増えればそれだけ全体として出てくるプロンプトの数も増えるわけで、
イノベーションを起こすための土壌が豊かになる、と見ることもできるのではないかと、
孤独が喫煙以上に身体に悪い、社会資本大事、のようなトピックスもありますが、
社会資本の増強によるロングタイムで見た際の人生の豊かさにもつながるかもしれませんね、
年末にさしかかるこれからの時期に、少し頭の中の整理をしてみてはいかがでしょうか。