今回は大分県の中津市で、
お茶屋さんを営まれている丹羽さんに
話を聞いてみました、
茶道という長きにわたり、
続いてきた文化、
そのサステナブルなエッセンスを学ばせていただきます
まずは基本情報
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丹羽茶舗
〒871-0054 大分県中津市京町1丁目
TEL/FAX:0979-22-0123
MAIL:mail@niwachaho.jp
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R:REUSED
N:丹羽さん
サステナブルなお茶の文化について聴いてみる
R:まずは簡単な自己紹介からお願いします
N:丹羽真一です。明治26年から続く日本茶専門店の5代目です。1893年から128年続いています。
よくよく考えると1世紀以上続いてますね。
R:いわゆる100年企業だ!丹羽さん虎屋さんでお仕事されていた
ということですが、それはお茶屋さんのためだったんですか?
N:結果として大卒後約8年間、虎屋で働きましたが、
当時は全然そんなこと思ってなかったんですよ。
就活生と言われる時期に、実はLouis Vuittonと虎屋を同時に受けていて、
なんとなんと、ヴィトンと虎屋の面接の日が重なったんですよ、、、
周りの人にも相談して、自分に合うのは虎屋ということで入社しました。
ヴィトンに入っていたら、今こうしていないかもしれませんね。
R:共にいい会社さんだと思いますが、毛色は全然異なりますもんね、
ブランド力、というところは重なるか。
その虎屋さんでの経験は今に生きているんですか?
N:非常に役立ってますね。
一番役に立ったのが、日本を代表するブランド企業としての接客スキル。
おかげさまで、どんなお客さまでも自信をもって接客できます。
また、包装、羊羹の材料、商品のクオリティ、
パンフのフォント、紙質、など細部にわたる拘り、
そして仕事を通じて、例えば日本の四季などの歴史を学ぶことができました
これは本当に財産になっています。
R:お茶の道に入られたきっかけを教えてください
N:うちの母が茶道をしていたので、自然と入るように仕向けられた感じです。
たしか、中学の時に「お茶をやるとモテる」とかそそのかされて始めて、
やってみると、意外と自分に合っていて、結果として今に続いています。
R:大学時代は朝までクラブに行った後に、お茶の稽古にいかれていたとか?
N:そうなんですよ、パーティーアニマルではありませんが、音楽が好きで
当時は毎週のようにクラブに行っていました、若かったですね。。。
中四国で有名な先生が広島市内にいらっしゃいまして、
当時、その教室で金髪でお茶を習っていたのは自分くらいだったかも。
今思うと、もっと学べることがあった、と感じますが、
母親以外の先生から、はじめての手ほどきを受けた経験でした。
R:東京から地元に戻られて、お感じになられたことはありますか?
N:都会はみんな気張って生活しており、その中でお茶を買います、
お茶の時間は句読点とも言われ、都会ではまさにそうですね、
今は気張らずに、生活の一部としてお茶を飲んでいます、
例えば、たまに仕事で都内にいくと、
羽田空港から電車に乗り換え都内に行くと、まぁ歩くペースが早い、
そんな急いでどこいくの、って驚きます。。。
都会の人にこそお茶を飲んで落ち着いてほしい。
R:地域コミュニティが見直されていますが、中津はいかがでしょうか
N:コミュニティ、コミュニティって言っているのは
都会のヒトだと思うんですよね、実際に地方の人間は
コミュニティとか、あまり言っていない印象があります、
民生委員は必要な存在、それは感じています、
R:茶道とは、どのような道なのでしょうか
N:〇道っていうのが、個人的には、しっくりこないんですよ、
歴史をたどると道はついていない。茶の湯が発祥ですからね、
江戸時代から茶道と呼ばれたみたいですよね。
茶道とはに対しての答えすると、自分と向き合うこと。でしょうか。
R:丹羽さんは茶道にどうあってほしいですか?
N:シンプルに楽しくみんながお茶を飲んでほしい。
自分自身の茶道への姿勢は、
買うお客様には広く分かりやすく、伝えていきたい。
個人としては深めていきたい、つまり、広く、深くですね。
色々な楽しみ方があって良いと思います。
R:お茶について最近起きている変化などはありますか?
N:お抹茶を買う人は増えていますよ、例えば、
催事などもすぐに埋まります。ただ、茶道をやるヒトは少ない。
作法とかが少し負担に感じられるんでしょうね。
SNSが発達したことで、情報が入るようになり、機会があれば飲んでみたい
という方が一歩踏み出されることが増えてきた印象です。
R:お茶へのこだわり、良さについて、お教えください
N:お茶はコーヒーより、身体にあうと考えています。
例えば、コーヒーを飲んでもその後に、お茶を飲みたくなるんです。
美容効果、健康的側面もありますしね。
ただ、ご家庭という観点で見ると、急須って、なかなか
カッコいいとは言われませんよね、そのあたりも課題ですね。
反面、コーヒー豆を挽くというのは画になる。。。
R:お茶に関するキーワードとかってありますか?
N:「お茶は生活の総合芸術」でしょうか、生活に近い。
お茶の空間には掛け軸があり、華道で活けられたお華があり、
とはいえ、中国より伝来した時期は最先端の文化として、
今、都内のタワーマンションでワインパーティーを派手にしている
のと、あまり変わらない、派手などんちゃん騒ぎだったとか、
神聖になりすぎている側面もあるかもしれませんね、
例えば、抹茶に氷を入れるのは邪道、
浅い茶碗で少しでも涼しさを感じるべき的なこと・・・
的なことをおっしゃる方もおわれますが、
楽しみ方は人それぞれでいいと私は考えていますね、
R:ベンチマーク的な街はありますか?
N:京都ですかね、古都というだけに、
何百年も続いてきたものを守っていますよね、
無駄なモノがなく、洗練されています。
R:今後の野望について教えてください
N:新しい店舗を出したいと考えています。
別府あたりかな、地元とは異なるヒトとの接点をつくり
化学反応を引き起こしたいです。
丹羽茶舗という漢字に対して英語表記、など、
歴史にとらわれない、お店づくりを企んでいます。
中津とは違った、新しいものが生まれると思います。
(おまけ)
最近私の身の回りでも、日常生活の質
ということが話題になっています、
仕事でもなんでも、
日頃、どのような生活を送っているかが
現れる、という意味合いなのですが、
その観点でいうと、もっともっと
お茶が注目されるかもしれませんね。