ファッションを愛する人がよりファッションを楽しめる世界をつくる~MODALAVAの桂さんに聞いてみた~(前編)

ファッションを愛する人がよりファッションを楽しめる世界をつくる~MODALAVAの桂さんに聞いてみた~(前編)

ひょんなご縁で知り合った、MODALAVAの桂さんは、

元々は大手のコンサルティングファームで、皆さんが良く知る、
コンビニの端末の開発や、某大手の物流会社さんがIPOする際に、
全国各地でバラバラに管理されていた数字を一括管理するシステムを
つくられたりと、まさにテクノロジー畑を歩まれておりました、

その桂さんが起業して進まれたのが、リユースの道、
ファッションを楽しめる世界をつくるために、
インスタを活用して影響力を価値化する仕組みを構築されたり、
いわゆるZ世代の様々な取組をされている方々を束ねられていたり、
某自治体のDX推進に関わられていたり、とそれはそれはマルチな動きをされています、
今、オフィス兼店舗として、使用されている物件もクラファンを活用し、
共感を基に運営されてます、

桂さんは実は、今や古着界隈では知らないヒトの居ない
インスタ×古着の著名サービスのファウンダーの
メンター的なこともされておりました!

そんな多彩すぎる桂さんに今回は「リユース」を切り口に、
お話をうかがいます

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MODALAVAさんHP
https://www.modalava.com/

MODALAVAさんインスタアカウント
https://www.instagram.com/modalava/

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R:RUSED
M:MODALAVA桂さん

MODALAVA の桂さんに聞いてみた

R:簡単な自己紹介をお願いします!

M:MODALAVAという会社を経営しています。
ファッションを愛する人がよりファッションを楽しめる世界をつくるために、
これまで培った、IT技術をリユース事業に実装しようとしています

R:そのリユースについてですが、環境の話の中でも上位概念にあたるであろうはずが、
触れられる機会が意外と少ない気がしますが、どうお感じになられますか?

M:それは日本独特の感じですよね、広告主がつかない問題がありますよね、
リユース産業が発展すればするほど、新品が売れなくなると、ブランドサイドが思っている
というのが原因だと感じます。つまりは、自分たちの仕事を減らすために広告費はかけられないと。
リユース事業者自体がスポンサーになれれば、もっとリユース企業のプレゼンスも増しますね。

R:MODALAVAさんは、様々なアパレル企業様との取組も
されている印象ですが、なぜファッションを選ばれたのでしょうか

M:まず第一には、元々自分自身がファッションが好きだった、からです。
ただ、そのファッション業界には課題も多く、人財が生かせていないというペインが存在します。
例えば、勉強が好きという子がいるとして、おそらくファッション業界には入ろうとしないと思います。
少し極端にいうと、勉強が得意ではない、スポーツが得意ではない、だったら、ファッション業界だ、
というような、いわば消去法的な形で選ばれていることも少なくないかなと感じています。

R:なるほど・・・ファッション業界に行きたい!という意思が先にあるヒトが少ないというのは、
確かに言えているかもしれませんね、ゆえに改善の余地もありそうですね・・・

M:ファッションはシンプルな自己表現の方法であり、
例えば、その日の気分と服がはまると、それだけで気持ちよく1日を過ごせたりします、
その時の自分のバロメーターとも言えるかもしれませんね、日々の重要な要素だと思います。
TPOという言葉がありますが、スーツなどもそうですが、押しつけがましさを感じますね、
そのような在り方も変えていかれればと考えています。

R:ファッションと言えば、サステナビリティの観点でも語られることが多いと思いますが、
私自身はサステナビリティを突き詰めていくと、均質性や規模の縮小、
それらにつながると感じておりますが、その辺りはいかがでしょうか

M:少し違う視点からコメントしますと、日本は生産性に関する概念が古すぎます。
本質的にモノづくりができる国でありながら、創る方にウェイトを置きすぎています、
つまりはブランディングができていない、ということですね、
例えば、海産物を食べる際に、お店で食べるのと、船の上で、活〆にしてもらって
食べるのと、で体験としての価値は変わります、価格が異なって当然です。
アパレルにおいても、生産数ではなくて、提供価値、ここを指標にすべきです、
各社がブランディングをしっかりと行えば、均質性にはつながりませんし、
また、価格面でも利益率を担保したうえで、事業を行うことができますので、
規模の縮小にもつながらないかと感じます

R:事業をされていて肌感でお感じになられる変化等はおありでしょうか?

M:ITとアパレルって相性が良くないな、と感じます、
アパレルはリユースに比べてもシステマチックに全然なっていないんですよ、
IT側はアパレル側を感性だけで動いている、とみることが多く、
アパレル側はIT側をダサい、とひとくくりに見ていたりします、
実際にアパレルの様々な方とお会いする中で、本質的な課題感をお持ちの方が
多いという表面以外の部分も見えてきたので、
この見えざる壁を少しずつ取り払いたいです。

R:少し話題を変えまして、これからのリユース企業の存在価値は
どこあたりにあるとお考えですか

M:情報提供ではないでしょうか、例えば、CtoC市場も伸びていますが、
そこでは価格含めて、コントロールは全く聞きません、
ITの力で、世の中にあふれている物質的なモノが産業化されたわけですが、
メーカーは実際には個人に価格を決めてもらいたくない、と考えています。
その市場があまりに伸びると、価格がおかしくなります、
その観点でいうと、適切なプライシングによるリセール市場での価値継続、これも重要な役目かと。
海外ではすでにスーパーブランドとリセール事業者の協業も進んでいます。
グッチとリアルリアルなどがその例ですね。
ブランドが求めているのは、自社のブランドの消費者の情報、
その情報を得続けることができるコミュニティ、
このあたりをリユース企業に求めているのではないでしょうか。

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誌面も足りなくなってきましたので、
この後は、後編につながります!