脱炭素とリユースビジネスについて

脱炭素とリユースビジネスについて

2022.04.01

2022年4月1日より

プラスチック新法が始まります、

プラスチック危機への対策ということで、
無駄に創り出さず、

適量な状態で、
経済活動も回していきましょう、

とも受け取れる内容となっています、

となったときに、
これまでの生産を前提に事業を営まれていた
事業者様にとっては、

非常に大きなゲームチェンジとなり、

新しい収益源を創り出す必要性も生まれます、

編集長自身、3月より、
UOCという博報堂さんが主宰されている
ゼミに参加しています、

カーボンニュートラルと創造性
~脱炭素による経済発展を自分の仕事にしてみよう~

というテーマで、

大手企業や官庁、学生さんと
意見交換を繰り返しています、

このようなゼミも5年前などには
おそらく想像もつかなかったもので、

世の中の変化を感じる次第です、

この時代の変化は当然、
リユース業界にも影響を及ぼしてきます

●所有から利用へ

編集長自身はモノを持つことが良い
とされていた時代の人間でして、

例えば、
リーバイスのヴィンテージデニムを50本
スニーカーを100足
スケートボードデッキを10本以上、

などなど、

様々なアイテムをコレクトしています、

が、時代はミニマルなあり方へシフトしており、
所有から利用へ、と消費の在り方も変化しています、

つまりは、必要な時に必要なだけ、
ということでもあり、

冒頭に書かせていただいた
プラの話などもその例にあたるかと思います、

リユース事業というのは、
元々、経済活動の余剰により
生まれているビジネスになりますので、

完全に所有から利用に
消費の在り方がシフトすると、

市場へのインパクトはかなり大きいです、

ただし、資源を最大限活用しようよ、
という脱炭素2030年46%削減への道を考えても、

リユースという概念自体は
なくならないと見ています、

サーキュラーエコノミー
ようは廃棄物を出さない経済のデザイン
においても、

リユースはリサイクルよりも
円の中心側にあるので、

環境負荷を軽減するソリューションの
一つでもあります、

その主体が今はリユース企業なわけですが、
よりバリューチェーン、サプライチェーンの
一連の流れの管理および透明性の担保

がメーカーサイドに求められるようになると、
メーカー側が担う部分も増えてくるかもしれません、

中古品=リファービッシュ、的な、

今日段階でも過剰在庫のような案件のご相談を
いただくこともありますが、

そのような案件は
今後、どうなっていくのだろうか、

●機能的価値と情緒的価値

世の中には情報があふれ、
様々なサービス、製品も生まれています、

その中で、
いわゆる機能的価値

これで差別化を図ることは
難しくなってきています、

そこで大事なのが、
情緒的価値

よくある例でいうと、
アップル社の製品などです、

たとえば、一世を風靡した
iPodよりもSONYのウォークマンの方が
スペック的には勝っていた、

とも言われています、

が、市場での流通数は
圧倒的にiPodの方が勝っていた、

その理由はシンプルで
デザインがかっこいいし、イケてるから、

それこそが情緒的価値なわけですね、

例えば、私もノートPCを使っていますが、
基本的に私の使用範囲に比べると、
オーバースペックのものを
使用しているという認識があります、

つまり、機能が優れていても、
その機能のすべてを使うことは
そこまでないので、

機能ですべては決まらない、
ということですね、

リユースビジネスの機能的価値
それは買取価格に
なってくると思います、

機能的価値を追求すればするほど、
事業者サイドは疲弊していくわけで、

如何に情緒的価値にシフトするか、
が今後のポイントになってくるかと、

つまりは、

他の企業様より買取価格は高くないが、
それでもご利用いただける状態にするわけですね、

行動経済学から考えても、
買取価格を出したイミングによっては、
全てを買取価格という情報が上書きしてしまう
可能性もありますため、

サービス全体の設計も、
まさに大事になってきます、

例えば、フリマアプリを使われる
60代の方の利用の理由として、

「つながり」というものがあるようですが、
まさにそれも情緒的価値で、

もっともっと、
リユース事業における情緒的価値
エモーショナルな面へとフォーカスを
当てなくてはなりませんね