ヴィンテージ北欧家具tanukiさんを訪ねてみた(中編)

ヴィンテージ北欧家具tanukiさんを訪ねてみた(中編)

▼前回のあらすじ

前回はtanukiさんの成り立ちや
その名前の由来、

そして、

北欧家具に関する考え方について
お話を伺いました、

今回はさらにそれを深堀してみます

R:REUSED
T:tanukiさん

▼tanukiさんに聞いてみた

R:その辺は朝まで語りたいところです、がお仕事仕事、
tanukiさんで一番最初に売れた商品はなんですか?

T:はっきりと覚えてますね、
それはネストテーブルです、確か60000円くらいだったかな、
最近、そのお客さんが、その時以来のご来店をしてくださったんですよ、

R:それは嬉しいですね!どのような方が普段は
tanukiをご利用されるんですか?

T:年齢的には少し大人め、40代、50代の方ですかね、若い方も
もちろんいらっしゃいます。
身の回りやインテリアにこだわりを持ちたい方、そんなイメージでしょうか、
うちが、高品質なアイテムを、適正価格で販売する、
というスタンスですので、価格だけ見ると若い人には少し高い、

と見えるかもしれませんね、
良いものはそれなりの値段がするんですよね、、、

R:確かに日本には安くて美味しい食、など、
価格の割には満足度の高いサービス(商品)が多く、
消費者側もそれに慣れてしまっているのかもしれません

T:うちの場合は、買い付けの際も、メンテナンスの労力を考えて
仕入をしています、お店に出せる状態を10とすると、
どれだけ欲しいアイテムでも、状態1だと仕入をやめたりします、
また、脚が折れている椅子、消せそうにないシミのある家具、
など、修復が困難ないしは非常に時間のかかるものは避けています

R:話を伺っていても、メンテナンスへの想いがお強いですよね、
椅子のシートの張替えをする際の布見本とかも
モノづくりをしている自分からするとテンションが上がります

T:うちは実用性に拘っていますので、お店に出す際の
コンディションには徹底的に拘っています、
1つ1つのメンテナンスに時間はかかりますが、
「予想以上に状態よくて嬉しかった」などの声は嬉しいですよね、
家具それぞれ状態が異なり、メンテナンスの教科書は存在しえないんです、
都度都度、真剣に向き合い、それまでの経験も参考にメンテナンスを行っています、
お客様に喜びの声をいただけることは、何よりの幸せですね、

R:建物裏にある工房も良い感じですよね、
様々な道具があって、ワクワクしますね、

T:これはグループ会社の拠点内で、使われていなかった
コンテナハウスをもってきたんです、
壁などをDIYして今の形になりました

R:さすがのDIY精神です、クラフトマンシップがかっこいいです、
ECもされていますが、売上の比率はどのようになっていますか?

T:9割はリアルで1割がECですね、
家具ってECとの相性は良くないんですよね、
量産品であれば実店舗で実際に見てからネットで

最安値を探して購入することもできますが、
ヴィンテージはそれぞれコンディションも違いますし個体差があります。
頻繁に買い替えるものでなく、実際に見ないとわからないことも多いため、
ECだけですと判断がしづらいのかもしれません

R:みなさん、リアルでご覧になられて買われるんですね、

T:うちは都内のお店に比べると広いスペースなので、
バックヤード含めると、一度に多くの家具を見ていただくことが可能なんです、
メンテナンス前のものの仮押さえも対応していますので、
「見学・仮押さえ→メンテナンス→購入確定」
という流れが多いですね。

R:先ほど、若い方が増えたというお話がありましたが、
コロナになっての影響はありましたか?

T:ポジティブ、ネガティブ両方ありますね、
ネガティブでいうと、世界的に家具への需要が高まり、相場が上がっています、
世界的におうち時間を豊かに過ごしたい、というニーズが高まっている印象を受けています、
家具以外にもいわゆるテーブルウェア(食器)なんかも相場が上がってきていますね、
また、コンテナの運賃も上がっていますね、
そうそう、直接買い付けに行けないのは厳しいですね、

R:ポジティブな側面としては、どのようなことがあったんですか?

T:ポジティブな部分でいうと、業界自体は比較的好調で、
これはおうち時間を豊かに過ごしたい、という心の表れなのかもしれませんね
売上は目下好調で、メンテナンスが追い付いていません・・・
木材の暖かい印象も家具需要の増加に一役買っているかもしれませんね・・・

R:相場の上昇か~、直接買い付けに行けないということはオンラインでの
コミュニケーションなんですか

T:そうです、渡航費などが不要になりますし、
そもそも移動がなくなるので、時間や費用などは節約できます、
が、雰囲気や状態など、リアルな仕入の際に重視している点が使えず、
届いてみて、違った、ということも当然ありますね、
ただ、仕入れられないよりはましですので、
コミュニケーションでカバーしていくほかはないですね

R:さっき、家具はECには向かないとありましたが、
そういうことですよね、

T:効率化が図れているという点はその通りなんですよね、
以前は午前と午後、それぞれ1件ずつというような形で、
現地でアポをとり、倉庫をひたすらチェックし、
現地のセラーと都度、交渉する、
という形での仕入れをしていましたので、
それに比べると移動等の時間が必要ない、というのは大きいですね、
仕入をしながらお店のこともできますので、

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・・・ECをされているとはいえ、
想像以上にリアル店舗での購入が多かったのと、
家具の商材特性上、リモートで買うことの苦労、それでも
北島さんの家具への熱意がそれを問題ではなくしていること、
なるほど~、の連続なインタビューでした。

次回はいよいよ、後編、クライマックスです!