5つ以上の肩書をもつ、エネルギーのプロの一般社団法人日本PVプランナー協会舟山さんに聴いてみた(前編)

5つ以上の肩書をもつ、エネルギーのプロの一般社団法人日本PVプランナー協会舟山さんに聴いてみた(前編)

今回は以前、お話を聴かせていただく機会があり、
もう少し深い話をうかがいたいとかねてより考えていた舟山さんに
インタビューさせていただきました。

私の舟山さんに対する印象は、
「エネルギーのプロ」というものでした、

当日、いただいたお名刺だけでも5枚、

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①一般社団法人日本PVプランナー協会
エネルギーマネジメントアドバイザー認定センターセンター長

太陽光発電の普及促進を通して、健全な市場発展に努めます。太陽光業界おける技術の進歩は早く、最新の正しい知識を常に提供し続けなければ健全な育成とは言えません。まさ…
pv-planner.or.jp

②株式会社かまの取締役

嘉麻市を実験場とし、規制緩和・特区を実現した様々な実証実験を実施を通じて、嘉麻市の人口10万人を目指します。地元企業の成長による地域経済活性化を目標とし、地域金…
kama.co.jp

③株式会社舟山コンサルティンググループ
代表取締役

④株式会社2050エナジー


⑤一般社団法人
YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス
理事

一般社団法人YOKOHAMAリビングラボサポートオフィスは、「サーキュラーエコノミープラス」をビジョンに掲げ、横浜市内のリビングラボ活動を支援し、共創によるイノ…
livinglabsupportoffice.yokohama

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実はこれ以外にも、名刺をお持ちで、
活躍の場はとどまることをしりません!

R:REUSED
F:舟山さん

一周まわってきた感覚

R:まずはご経歴についてお教えください!

F:キャリアでいうと、世界的なホテルでの勤務から始まり、
その後、独立し、飲食業のコンサルタントとなりました。
その後、飲食の仕事だけだとご飯が食べられなくなってく
という見立てをする中で、何をしていこうかと色々と考えていたんです。
うちの2番目の子がアトピーがひどかったんですよね。
そのことに環境や食べ物が関係しているということが分かり
環境、社会、経済にフォーカスをする中で、環境の中に経済がある、
環境がないと経済がない。ということを考えるようになりました。
ちょうどそんな折に福岡県直市方の会社さんからエコキュートを売っていきたい、
という話をいただき、その流れの中でソーラーパネルにも関わることになりました。
当時の購入層は富裕層の方々で、中でも先生、公務員の方で環境に興味のある方が多かった。
今はFITという制度で経済性が優先されていますが、
当時はそうでもありませんでした。投資から回収まで50年みたいな。。。
本当にソーラーパネルは富裕層か、環境に強烈に関心がある方のみの話題だった。
それが今から約20数年前くらいのことですね。

R: そのような時期もあったんですね、私は最近のイメージしかありませんね。。。

F: 当時のソーラーパネルの価格は不透明で、あってないようなものでした。
そこで、ソーラーパネル見積もりサイトをつくり、ナンバーワンになりました。
どこで買えるのかもわからず、匿名で近くのお店で見積もりをもらいたい。
というニーズに合致したのだと思います。
また、SNS創世期に国内で著名だったSNSサービス内でコミュニティをつくり、
今はすでに解散しまっていますが、ある企業様と関わるようになりました。
当時、家電量販店から、客単価をあげていきたいため
エコキュートなどの単価の高いモノを販売したいという相談を受け、
ノウハウを提供したりもしていました。長続きはしませんでしたが。。。
その後、その会社は解散してしまいましたが、
取り組みは続けていきたいということで大阪で会社を立ち上げ、
それが今のPVプランナーにもつながっています。

R:様々なご経験、肩書をお持ちですが、
今、最もコミットされているのは、どこになるのでしょうか。

F:どこも注力してはおりますが、強いてあげるとすると、
やはりPVプランナーのセンター長でのお仕事、
株式会社2050エナジーの事業でしょうか。

R:エネルギーやCO2の話は少し一般の人からすると、
距離を感じる話題という印象を受けますが、どのようにお感じでしょうか。
合わせて、太陽光を取り巻く環境についてもお教えください。

F:一周まわってきた感覚がありますね。
以前に一度、環境について話せないとダメという時代がありました、
その次にはメガソーラーに代表されるように経済性の話ばかりになり、
今再度、環境について話せないとダメな時代になってきている印象です。
施工説明や販売の研修も重要です。
環境について話せない企業は淘汰される時代ではないでしょうか。
知識<経済の時代から。知識>経済の時代へシフトしています。
例えば、太陽光に関しても付帯する環境について説明できなければなりません。
人は腹に落ちないと動きませんので。
そのためには環境への啓蒙も必要です。これは本来企業主導というよりは、
自治体(公・官)から説明していただけるとありがたいですね。
皆が知識をつける必要があります。科学的データを基にすることも重要です。

「Liberty」ではなく、「Freedom」

R:舟山さんはSDGsについてはどのようにお考えですか?

F:SDGsを教育に盛り込んでくれていることはポジティブですよね、
SDGsについては知識がついてきています。
Z世代の75%は環境にプレミアムを払うとも言われていますし。
自分の子供と接していても変化は感じますよね。
例えば、「ほしいモノある?」と聞いても「ない」と答えます。
それはどの親に聞いてももそう。「イノベーション」が起きてしまいました。
スマホという完成系が出てきてしまい、
ある程度の内容はスマホで満たせてしまいますしね。
●●がないとできない、ということも減りましたよね。
Z世代の傾向をうちの子供から読み解くと、
デジタルネイティブ、SNSネイティブ、固有の体験がしたい。
そして、バックストーリーを求める世代なのかなと。
(持続可能な素材でつくられているかを確認する)
10年後の顧客層を考えるとサービス・商品の提供側も
環境のことは知っていないとダメですよね。
SDGsにおける持続可能な開発って、自分たちも含めて人間らしい
生活をしていけるための開発をしてきましょう。と私は捉えています。

R:人間らしい生活、もう少し詳しく教えていただいてもよろしいですか?

F:SDGsについて触れますと、自由について「リバティ」ではなく、
「フリーダム」という言葉が使われていますよね。
これは選択肢の制限を受けない、ということと私は捉えており、
例えば、なぜ、金融機関が躍起になっているかというと、
気候変動により金融機関の選択肢を狭めてしまうからです。
繰り返しになりますが、国レベル、企業レベル、市民レベル、市民レベルに
落とすには啓蒙が必要です。温暖化についても全体像の理解が求められます。
温暖化そのものというよりは、例えば、温暖化の影響での異常気象の発生など、
付随して起こることによるダメージも問題なんですよね、
となると温暖化だけを切り出せないわけですよね。
PVプランナー協会としても、少しずつ啓蒙をしています。
これまでに3000人以上の資格所有者を輩出してきました。
2050エナジーで行っているパネシェアでは500円で太陽光発電所のオーナーになれる
という経済性の話から入り、その先に環境的な側面にも目を向けてもらう、
そのようなコミュニケーションの取り方をしています。

R:テクノロジーカンパニーなどにおいても、「ヒト」を最重要視されていたりします、
これはESGの重要な要素でもある「ガバナンス」にもつながると思いますが、
業界の方々はどのようなメンタリティでお仕事をされているのでしょうか。

F:今、ともに動いている仲間に関して言うと、
公と私でいうとの公の部分が大きいですね。
もちろん自社の事業など自立したものがあった上ではありますが。
ただ、同じ意識で一般の方を巻き込むのはまだ難しいとは思っています。
ヒトのためにという意識が非常に強い仲間たちですね。
報酬等がないどころか、身銭をきって、ということもありますし。
ただ、私が関わるラボ内でも持続可能な仕組みを作る必要性について最近は論じています。
また、未来に目が向いている要因として、
お子さんを持たれているということも私含めて挙げられますね。
先ほど、自由=フリーダムというお話をいたしましたが、
現在の学校に行かずにオンライン授業で人との接点もない。
という状況はフリーダムではない状態ですよね。
それも未来への予行演習ととらえています。
自由がなくなるって、こういう状態だよ、という。
大学って本来は、ヒトとヒトとの関係性であったり、
勉強以外の学びの場でもありますよね。それに制限が加わってしまっている。

R:脱炭素という言葉を2021年より、目や耳にすることが
圧倒的に増えてきました、現在政府が掲げている約50%のCO2削減、
それが意味しているのはどのようなことなのでしょうか
また、その世界観において、今と比べて劇的に変わることはあるのでしょうか

F:バックキャスティングですよね、やり方としては、
これまでは、フォアキャスティングでした。
しかし、このままだと想定以上のペースで
地球の気温が上昇してしまうということが
ファクトを基にした報告で明らかになり、
日本は今回NDCを26(国が決定する貢献)から46%に見直しました。
いわゆるムーンショットですよね、根拠を基にしているわけではない。
それを達成するためには公民の協力によるイノベーションが不可欠です。
エネルギーの領域では水素やアンモニアが最近話題になっており、色々と言われてはいますが、
イノベーションの考え方、という点では小型原子炉なども含めて私は評価しています。

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ご経歴と絡めてのエネルギーのお話、
SDGsや脱炭素のお話を通して、

舟山様のモノの見方に
触れさせていただきました、

後編ではさらに深堀していきます!